実は先月、少し心配になるような出来事がありました。
ほぼ同じ時期に、2件の個人情報漏洩に関する通知が届いたのです。
1つは、私自身が利用している生命保険会社から。
もう1つは、医療費の決済システムを扱う会社からでした。
保険会社については、確かに私のアカウントがあります。
通知を読んだとき、正直なところ「情報漏洩かぁ……」と、少し気持ちが沈みました。
もう1つの、医療費の決済システムについては、利用した記憶がありません。
おそらく、私が通っていた医療機関が裏側で使っていた外部の決済事業者だったのだと思われます。
このとき改めて感じたのは、自分が直接使っていないサービスであっても、個人情報はつながっているということでした。
もはや情報漏洩は、「運が悪かったら起きること」ではありません。
残念ながら、起こり得る前提で備えておくことが、現実的な選択になってきていると感じます。
なりすまし詐欺(Identity Theft)の現状
なりすまし詐欺は、ここ数年で確実に増え続けています。
Federal Trade Commission(米国連邦取引委員会)の発表では、2024年も100万件を超える被害が報告されました。
その中で一番多い詐欺は、流出した個人情報を使って本人になりすまし、クレジットカードやローンを勝手に作られるケースです。
怖いのは、特別な人が狙われているわけではない、という点。
「普通に生活しているだけ」の人ほど、気づかないうちに被害にあうことがあるのが、今の現実です。
「知らないうちに」起きてしまう理由

「私は怪しいサイトを使っていないし、大丈夫」
そう思っていても、安心とは言い切れません。
なぜなら、
個人情報は自分が直接使っているサービスだけでなく、
- 医療機関
- 保険会社
- 学校
- 決済システム
- 外部の委託業者
など、さまざまな場所で共有されているからです。
自分では気をつけようがないところから、情報が流出してしまうことも珍しくありません。
今の時代は、「流出しないようにする」だけでなく、「流出しても悪用されにくい状態にしておく」という考え方が大切になってきます。
そこでアメリカ在住のママさん全員にしってほしいのが、「クレジットフリーズ」という方法です!
クレジットフリーズとは?

こうしたなりすまし詐欺に対して、今すぐ・無料でできる最も有効な対策がクレジットフリーズ(Credit Freeze / Security Freeze)です。
クレジットフリーズとは、あなたのクレジットレポート(信用情報)へのアクセスを制限する仕組みのこと。
クレジットレポートとは、「あなたがこれまでどんなクレジットの使い方をしてきたかをまとめた記録」です。
クレジットカードやローンの支払い状況などが載っていて、新しくカードやローンを申し込むときの判断材料になります
クレジットカード会社や金融機関は、カード発行やローン審査の際に、
- Equifax
- Experian
- TransUnion
といった信用調査機関に照会を行います。
でも、クレジットフリーズを設定すると、これらの信用調査機関が第三者にあなたの信用情報を提供できなくなるため、結果として新規のクレジットカード発行やローン契約が止まります。つまり、個人情報が流出しても「使えない状態」にしておくという考え方です。
クレジットフリーズの重要なポイント
- クレジットスコアには一切影響しません
- 既存のクレジットカードやローンは通常どおり利用可能
- 米国では2018年の法改正により完全無料
- 家主・雇用主・既存取引先など、一定の照会は継続されます
クレジットフリーズの設定方法(とっても簡単!)
クレジットフリーズは、3社すべてで設定が必要です。
□ Equifax
□ Experian
□ TransUnion
各社の公式サイトでアカウントを作成し、
「Security Freeze」「Freeze Credit Report」などの項目をオンにするだけ。
表記は多少異なりますが、意味は同じです。
所要時間は1社あたり5〜10分程度。
3社まとめても、30分あれば完了します。
クレジットフリーズの解除に関して
クレジットフリーズをしたら、「解除に数日かかるかも」と不安になる方もいますが、安心してくださいね!
これは一部のケースだけに当てはまる話です。
- オンライン・電話での解除:原則、即時〜1時間以内
- 郵送での申請:受領後、最大3営業日以内
現在はオンライン操作が主流のため、実際に「数日待つ」ケースはあまりありません。
住宅ローンや自動車ローンの申請前に、必要な信用調査機関だけを一時的に解除(Temporary Lift)すれば問題ありません。
知っておきたい注意点
クレジットフリーズは強力ですが、万能ではありません。
防げるもの
- 新規クレジットカードの不正開設
- 新規ローンのなりすまし申請
防げないもの
- 既存銀行口座への不正アクセス
- 既存クレジットカードの不正利用
- 税金還付詐欺(Tax Return Fraud)
そのため、日頃の明細チェックは引き続き重要です。
なりすまし詐欺には、税金の還付をだまし取る手口もあります。これに対する対策が、あります。IRSのIP PIN(本人確認の暗証番号)です。
● 6桁の番号
● 毎年変わる
● 確定申告のときに必要
税金まわりのなりすましが心配な方は、こちらもあわせて知っておくと安心です。
IRS IP PIN: https://www.irs.gov/identity-theft-fraud-scams/get-an-identity-protection-pin
クレジットロックとの違いに注意
クレジットフリーズとよく似ているので間違えやすいのが、クレジットロック(Credit Lock)です。もし信用調査機関からCredit Lock(クレジットロック)というサービスを勧められたら、少し注意が必要です。
- クレジットフリーズ:無料・法律で保証された権利
- クレジットロック:月額制の有料サービス(約$10〜20)
無料のクレジットフリーズに「アラートやモニタリング」といった“便利さ”を足した有料サービスです。
機能は似ていますが、別のサービスです。
無料のクレジットフリーズで、十分な保護が得られます。
多くの方はクレジットフリーズで充分かもしれません。
クレジットロックは、
次のような方は、検討する価値があります。
クレジットを頻繁に使う人
- クレジットカードやローンをよく申し込む
- 解除・再設定を何度も行う必要がある
→ ワンタップで操作できる点が楽に感じられます。
手続きの管理が負担に感じる人
- ログインや設定を自分で管理するのが苦手
- 手間よりも安心感を優先したい
→ サポート付きのサービスが向いています。
過去にID盗難の被害経験がある人
- 再発への不安が強い
- アラートやモニタリングもまとめて使いたい
→ 精神的な安心を重視する場合の選択肢です。
まとめ

情報漏洩そのものを完全に防ぐことは、正直難しい時代なので、
- クレジットフリーズ
- IRSのIP PIN
- 定期的な明細チェック
といった「自分ができる対策」で、被害に発展するリスクを減らしておくことが大切だと感じます。
クレジットフリーズは、一度設定すれば、長く安心感が続く対策です。
クレジットをあまり使わない方ほど後回しにしがちですが、使わない時期こそ、守っておく価値があると思います。
例えば、電気・ガス・水道・インターネットって普段は使えて当たり前の存在ですよね?
もし突然使えなくなったら、生活は一気に不便になり、かなり困ったことになります。
クレジットフリーズもそれとよく似ていると思います。
問題が起きてから対応しようとすると、想像以上に時間と手間がかかることが多いからです。
使わない時期こそ、あらかじめ守っておく。
それが、長い目で見たときの安心につながるのだと思います。