アメリカで大学進学を考えるとき、気になるのは「学費」じゃないでしょうか?日本とは違い、アメリカでは同じ州内の大学に通うのか、それとも州外の大学を選ぶのかで、学費が大きく変わることをご存知でしょうか?例えば、同じ大学でも、州内居住者 (In-State) と州外居住者 (Out-of-State) では学費が倍以上違うことも珍しくありません。
例えば、隣の州や他の隣接する州にある魅力的な大学を選びたいけれど、州外の大学を考えている学生さんには朗報です!州外の大学に進学する際にも学費を抑える方法があります。その鍵となるのが「Regional Tuition Exchange Program」や「Tuition Reciprocity Program」です。これらのプログラムを利用すれば、州外でも比較的リーズナブルな学費で通える場合があります。今回は、州内・州外の授業料の違いや、授業料を抑えるためのポイントについて詳しく解説していきますね!
In-State(州内)/Out-of-State(州外)とは?
アメリカでは、日本と違い、州内の大学に通うのか、それとも州外の大学に通うのかで学費が全然違ってきます。アメリカの大学では授業料にIn-State(州内)とOut-of-State(州外)の2つの料金設定が存在します。この違いが、進学先の選択において重要なポイントになることが多いです。
In-State(州内)とは、自分が住んでいる州内にある公立大学に進学する場合のことを指します。州の住民としての恩恵を受けることができるため、学費が比較的安く設定されています。(それでも、大学のスティッカープライスは高いのですが。。。。)これは、州政府が地元の学生をサポートし、州内での進学を促進するためです。自分の住んでいる州の公立大学に通うと、 州内学生として安い授業料が適用されます。 州内学生のステータスを得るには、居住期間、生活基盤の証明、納税記録、親の居住地などの条件があります。
Out-of-State(州外)とは、自分が住んでいる州以外の公立大学に進学する場合のことを指します。この場合、州内の学生向けの補助が適用されず、授業料はIn-Stateよりも大幅に高くなります。他州かの学生に対しては、通常、2倍以上の授業料が課されることが一般的です。
例えば、私が住むカリフォルニア州のUCLA (University of California Los Angeles) の場合:
In-State(カリフォルニア州居住者)の場合、学費の合計は$42,059。授業料だけ見ると$15,154
Non-Residents(カリフォルニア非居住者)の場合は、授業料は同じ$15,154ですが、学費の合計は$76,259
学費の合計が高いのは、In-Stateと同じ授業料$15,154だけでなく$34,200のNon-resident Supplemental Tuition という州外追加授業料が追加されています。
州外の学生には、この追加の費用がかかるため、結果として学費の総額が大きくなってしまいます。
画像は、https://admission.ucla.edu/tuition-aid から
Non-resident Supplemental Tuition(州外追加授業料)が追加されるので、カリフォルニア州外からの学生は、かなり高くなり、負担が多くなますが、州外の大学に進学する際にも学費を抑える方法があります。
その鍵となるのが「Regional Tuition Exchange Program」や「Tuition Reciprocity Program」です。これらのプログラムを利用すれば、州外でも比較的リーズナブルな学費で通える場合があります。
Regional Tuition Exchange Program, Tuition Reciprocity Programとは?
Regional Tuition Exchange ProgramとTuition Reciprocity Programは、アメリカの特定の州同士が協力して、Out-of-State (州外) の大学に進学する学生でも通常より低い学費で通えるようにするプログラムです。
両方共、似たようなプログラムですが、Regional Tuition Exchange Program(地域学費割引プログラム)は、複数の州を含む特定の地域全体が協力をして利用できます。そのため、参加している州に(大学によって条件はありますが)より多くの大学や専攻を選択することができます。
地域別プログラム:
西部エリア:WUEプログラム (Western Undergraduate Exchange)
中西部: MSEPプログラム (Midwest Student Exchange Program)
南部:ACMプログラム (Academic Common Market)
ニューイングランド: NERSP (New England Regional Student Program)
Tuition Reciprocity Program(学費相互協定プログラム)は、アメリカの特定の州同士が協定を結んで、お互いの州からの学生に学費を安くする仕組みのことです。このプログラムは主に隣接する州が協定を結んでいるため、参加している州が限定されます。
両方のプログラムは、特定の州同士が協力をして、州外の学生が通常の州外授業料よりも安い授業料で大学に通えるプログラムです。ただ、注意点もあります。基本的に自分が住むエリアの州になりますなので、例えばCA州からオハイオ州の大学へはこのプログラムは利用できません。また、この学費割引プログラムは、大学ごとに適応条件が違うため、進学予定の大学が州外にある場合は、必ず大学に確認が必要です。
まとめ
アメリカの大学は、州内と州外によって授業料に大きな差があります。その結果、全体的な学費も大幅に違ってきます。もし興味のある大学が隣の州または隣接した州にある場合は、大学に州外でも適応される割引プログラムに参加しているか、またその条件を確認するのが一番だと思います。進学先の選択肢を広げるためにも、ぜひ事前のリサーチを大切にしてくださいね!