生命保険と聞くと、どんな保険をイメージしますか?
終身保険?
掛け捨て保険?
積み立て保険?
実は、アメリカでは、銀行に預けるよりも利率が高く、株式投資をするよりも低いリスクで元本保証される生命保険があるのです。
この生命保険をお子さんが小さいうちに上手く活用すれば、大学費用の一部として利用することも可能なんですよ。
Contents
Index Universal Life (IUL)
インデックス連動型終身保険とは?
正式名称は、Index Universal Life Insurance ですが、頭文字をとって「IUL」と呼ばれています。
IULは、インデックス(S&P 500といった株式)に連動しながら、お金を増やしていく積み立て型の生命保険です。
IULは、多機能ナイフのスイスアーミーナイフに例えられます。
生命保険でありながら、どのように多機能的な使い方ができるのか、もう少し詳しく説明しますね!
使い方① 生命保険として利用する
IULは生命保険なので、予期せぬ不幸があった場合は、死亡補償があります。
残された家族に、非課税で死亡保険金がすぐに支払われるので、相続税対策としては最適な方法と言えるでしょう。(※死亡保険金は所得と見なされませんが、相続税を支払う必要がある場合があります。詳しくはCPAにご確認ください)
介護保険 Long Term Care(特約)
介護保険も、IULに特約として組み込めます。
単体で介護保険を購入するよりも、安い保険料で介護保険がつけられるため、生きている間に利用できる保険としても十分魅力的です。
もちろん、誰もが介護が必要になるワケではありませんが、いざという後悔しても遅いのです。
アメリカでは日常生活に必要な6つの行動の内、2つを自分で行えないと介護が必要と見なされます。
1. 入浴
2. 移動
3. 食事
4. トイレ動作
5. 着替え
6. 排泄のコントロール
+アルツハイマー病
(認知症)
※保険会社によって要介護と見なされますが、医師の診断書が必要です。
介護保険適用となるのは、Waiting Period後、上記の6つの動作のうち2つができなかった場合で、死亡保険金 の2% を50ヶ月間、または1%を100か月前倒しで利用することができます(介護保険の特約にもよります)。
※Waiting Period (免責期間): 保険加入後、保険が適用されない期間。
アメリカ合衆国保健福祉省のサイトによると、65歳の10人のうち7人が、将来介護が必要になる可能性があると公表しています。
参考:https://acl.gov/ltc/basic-needs/how-much-care-will-you-need
また、アメリカは医療費が高く、介護にもやはりお金がかかります。
介護保険は、介護が必要となった際に加入できない可能性があるため、将来が不安ならば検討する価値はあるはずです。
リビングベネフィット (無料)
IULには、無料で下記のリビングベネフィットが付いています。
※Critical Illness 重病疾患は、保険のポリシーによってついていない場合もあります。
Critical Illness 重病疾患
Terminal Illness 末期疾患
もし医師から「重病疾患」「末期疾患」と診断された場合、ペナルティなど発生せずに生命保険の死亡保険金から先にお金を支払ってもらえるのです。他にも、日常生活に必要な6つの行動の内2つが出来なくなると、リビングベネフィットの利用が可能なケースもあります。
医療保険ではないので、どのように使ったかを申告する義務もありません。また、医師から「12か月~24か月の余命宣告」を受けたような場合は、保険会社が提示する生命保険金が一括で支払われます。この保険金で、最後の家族旅行に出かけて思い出を作ることも可能です。
生きている間に「自分のために」使えるというのは、誰にでも訪れる「死」を考える上で重要だと思います。
使い方② 貯蓄機能として利用する
IULでは、お金の出し入れが自由です。
例えば、毎月の保険料に関して、今月は多めに、来月は少なめにと決められます。
定期預金(Certificate of Deposit)のように寝かせておく期間がありますが、その後は非課税で自由に引き出すことができます。
ポイント
IULでは、お金の引き出しは非課税です。その理由は、「ローンアウト」をするからです。自分が持っている保険から、ローンをするという形でお金を引き出すため、「非課税」となります。
ダウンサイドプロテクション
IULはインデックス(株式指標)に連動しているため、もしも株価が下がるとIULで増やしているお金も減ってしまうのでは?と思われる方もいらしゃるかもしれません。しかし心配はご無用。IULには「Downside Protection (ダウンサイドプロテクション)」があり、元本保証されています。
仮にマーケットがマイナスになっても、IULではマイナスになりません。ダウンサイドプロテクションとして「0」に設定されているため、どんなに株価が下がってもお金の価値が下がるのを防いでくれます。
アップサイドポテンシャル
一方で、株価の値上がり時には期待できます。
株価が大幅に下落した場合は「ダウンサイドプロテクション」でマイナスにならないように設定されている反面、マーケットがプラスになった場合は、IULでもプラスになります。ただし、CAPという上限が設定されています。会社によってCAP値は異なりますが、仮に50%上昇したとしても、制限の中でだいたい12~15%くらいの利率が上がる事になります。
カレッジプランニング
アメリカの大学費用は、高いです!
1年間にかかる諸々の大学費用をCost of Attendance (COA)と呼び、COAは各大学のサイトで確認できますが、公立大学でも最低$30,000程度は必要です。
全て貯金で支払えるのであれば、ファイナンシャルエイド(奨学金の総称)を申請する必要はないかもしれませんが、4年間の合計金額を考えると。。。。高いですよね!
ただ、ファイナンシャルエイドを申請することで、少しでも自費で支払う費用を減らせるかもしれません。
その際、親の収入や資産全部を申告する必要がありますが、実はIULといった積み立て型生命保険は「資産」として申告しなくても良いのです。収入と資産総額が低い方が、よりファイナンシャルエイドをもらいやすくなるため、銀行口座に眠らせているお金の一部を「IUL」に移動させ、見えないお金にすることも可能です。またIULは銀行口座よりも、高い利率が付く可能性があるため、長い目で見ると移動した方が貯蓄もできるということになります。
詳しくは、こちらもどうぞ↓
IUL保険に加入するときの注意点
IULの良い点ばかりを説明しましたが、実は注意点もあります。
加入する前に注意点をしっかりと理解して、「加入しなければよかった~」と後悔しないようにしましょう。
大不況時の利率が低い
前述sしたとおり、IULには、ダウンサイドプロテクション制度があります。
過去の実績を見る限り、可能性は非常に低いのですが、大不況となり株価がずっと下落したままでIULの利率も0のままが数年続くと、元本は保証されますが、お金は思うほど増えない可能性があります。
長期間お金を寝かせる必要がある
IULは長期間お金を寝かせて、お金を増やしていきます。
契約後(契約内容にもよりますが)、お金を振り込み、最初の5~7年間は寝かせます。
最低でも10年間はお金を動かさないと考えてください。
また、IULは貯蓄もできる「生命保険」になるため、株や投資信託と比べるとお金が増えるのに時間がかかるということを忘れないでください。
早期解約をしたら、損をする
IULは終身型の生命保険です。終身型の生命保険は、積み立て型の保険でもあるためキャッシュバリューが貯まります。もし保険を解約すると、このキャッシュバリューは返金されます。ただ、早期に解約する場合は、Surrendar Charge (サレンダーチャージ)と呼ばれる手数料がかかります。保険のポリシーによって異なりますが、手数料がかかる期間(Surrendar Period)は通常10年~15年くらいです。
早期解約は「損」をするだけになるので、注意が必要です。
購入する前には、「早期解約」に関する手数料と期間についてしっかりと確認しておくと良いでしょう。
IULは「死亡」ではなく「長寿」に備える保険
人生100年時代と言われる長寿社会になりました。
以前は「自分が死んだら残された家族はどうしよう?」という不安に対処するだけで良かったのですが、医療技術が発達した今は、「思っていたよりも長生きしたらどうしよう?」という心配事が増えました。
IULは、この「長生きてしまったらどうしよう」ということに対して、特約の介護保険やリビングベネフィットでサポートしている生命保険になります。
他にも、お金を寝かせておけばそれだけ貯蓄も増えるため、健康で長生きした場合でも、老後のお金として引き出すことも可能です。
IULが生命保険のスイスアーミーナイフと呼ばれる理由は、死亡保障だけでなく貯蓄もでき、さらに生きている間のサポートも可能という多機能な面を持っているからです。
もっと知りたい方のために
生命保険の加入を考えているけど、なんだかややこしい・・・
そう思われる方も多いです。そんなときは、ぜひ気軽にご相談ください。
IUL生命保険についても、さらに詳しくお伝えできます。
毎月先着5名様限定で、30分の無料コンサルテーションを行っています。
是非、ご相談ください。