9月10日、カレッジカウンセリングサービスを提供しているHS2アカデミーのパトリック氏の「最新の大学受験アプリケーション攻略法セミナー」が開催されました。
パトリック氏の大学受験関連のセミナーは、今回2度目です。
スピーカーの紹介:パトリック氏
有名私立校のハーバード大学卒業、ハーバード大学のAdmissionsでインタビュアーとして働く。
カレッジカウンセラーとして20年以上の経験あり。
現在は、HS2アカデミーのVice President。
HS2アカデミー:https://www.hs2academy.com/
今年からハイスクールの息子がいるので、大学受験関連のセミナーは嬉しい限りです。
12年生になるまでに、親も子供も「成績」「課外活動」だけでなく「気持ち」の面でもしっかり準備ができますからね!
それでは、セミナーではどんな話をしたのか少しシェアさせていただきますね!
現在の大学アドミッションの様子
前回のセミナーでも話されていましたが、コロナにより、今まで必要だったSATやACTの結果を提出する必要がなくなったため(Test Optional)、受験人口が増え、競争率が上がったとのこと。
ただ受験人口が増えただけでなく、主にトップ大学への受験数が大幅に増えた。
昨年度からその影響がずっと続いている。とはいえ、College Freshman(大学1年生)の受け入れ人数を増やす大学や、SAT/ACTの結果の提出を必須に戻す大学も出てきている。
(例:MIT大学やジョージタウン大学)
アメリカの大学受験のタイムライン
8月1日 | 共通アプリケーションシステムのCommon App新年度版が利用できるようになる。各大学のアプリケーションの締め切りやエッセイの内容がアップデートされる。 |
10月1日 | FAFSA(ファイナンシャルエイド申請)提出可能となる |
11月1日 |
Early Action(EA:早期締め切り、早く合否が分かる) |
11月15日 | Regular Decision(一般締切) |
12月1日 |
USC(University of Southern California:南カリフォルニア大学) |
12月中旬 | Early Action・Early Decision 結果が発表される |
翌年の1月1日~8 | 多くの大学のRegular Decision(一般締切)締切日 |
3月~4月 | 大学の結果発表 |
5月1日:(生徒側) | 大学に行く意思を伝える |
ポイント
TIPS:締切日にアプリケーションを提出するよりも、2週間ほど余裕を持って提出する方がアプリケーションをしっかり見てもらえる。大学インタビュー設定もアプリケーションが出された順番に行われることも多いため、ゆとりを持って提出するのが望ましい
Common App 最新情報
オンラインで大学の願書を提出でき、このCommon Appを採用している大学がさらに増えています。
- LGBTQ+学生への対応として、自分の性別のに関して説明ができるようになった
- 大学によっては、アプライオプションを変更。例えば、USC(University of Southern California:南カリフォルニア大学)がEarly Actionを取り入れ、CalTechはEarly ActionオプションをRestricted Early Actionへ変更
- ワシントン大学のように、新しくCommonAppを取り入れた大学への受験者数が増える可能性が高い
エッセイの重要度が高まる
SAT/ACTの結果を提出しなくても良い大学が増えたため、エッセイや先生からの推薦状などが非常に重要になってくる。
良いエッセイとは、差しさわりのない内容ではなく、
→上手に自分の強みを盛り込み
→他のエッセイと同じような内容にならないように自分の意見を述べ
→自分らしく
特に大学側にとっては、エッセイは生徒の内面を知れる良いチャンス。エッセイは自分の「顔」となり、審査官にとっても「生徒」に初めて会う大切なで重要なもの。
大学受験は受験審査官の判断によるところもあり、もし審査官がエッセイを気に入れば、エッセイを書いた生徒を合格の道へと推薦してくれることも。それだけでなく、生徒にとっても良い内容のエッセイは、自分と似たような条件(成績や課外活動)と差異をつけられる。
Activities/Recommendation
CommonApp内では、スポーツや課外活動などを記載する箇所があります。
このActivitiesの項目も、Strategic(戦略的に)記載しましょう!
例えば、記載するなら、
● Major(専攻科目)に関係するもの
● リーダーシップに関するもの
● 長期的に取り組んでいるもの
というように書いていくのが良い
Activitiesで、費やした時間の記載にも注目
例えば、放課後のクラブのミーティングが週に1回、1時間あるとします。
ミーティングで発表するプレゼンの準備に2時間費やしたとしたら、
費やした時間は、プレゼン準備(2時間)+ミーティング(1時間)で合計3時間となる。
ポイント
Activitiesで記載するものは、基本的に自己申告。でも盛りすぎないように注意!
Recommendation Letter(推薦状)
APクラスの先生などがよく書いてもらう対象となるが、そうでなくてもOK.
Major(専攻科目)に関係する学科の先生、Majorに関係しない学科の先生1人ずつに書いてもらうのも策
UC Applicaiton
University of California(カリフォルニア大学), 通称UC。UCは、テストブラインドということもあり、Ivyリーグといった有名私立大学と同じくらい競争率が高い。
テストブラインドとは?
その中でも、一番人気はUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)。
これから、CA州内の生徒の合格人数を増やすとは言われている。
以前よりも1か月早い10月1日からアプリケーションの提出が可能となったので、10月中にアプライするのがお勧め。
その理由は、アプリケーションをゆっくり、しっかりと見てもらえる。
UCのエッセイに関して
8つのエッセイの内、4つを選んで書く。ただし、自分が書きやすいトピックだからという理由でエッセイを書かない。
自分が進みたいMajor(専攻科目)への準備ができていること+自分の強みをエッセイに盛り込めるようなエッセイトピックを選ぶこと
ポイント
UCエッセイの文字制限数は、CommonAppのエッセイと比べて短い (350文字)
なので、内容は単刀直入に。回りくどい説明は必要なし。
Activities記載の順番は、UCへアプリケーションの場合、大学に読んでもらいたいものから記載する
Personal insight questions
感想
毎年、有名校に何人もの生徒を排出しているHS2アカデミー。アメリカの受験に関する最新情報を教えていただきました。
セミナーを拝聴した感想ですが、学校の成績だけでなく、エッセイを通して「内面」を見られるのだなぁ~と感じました。
特に文字制限のあるエッセイは、簡潔に、でも(読んでいる人に)心に刺さるように書かないといけないのは大変だなと思います。