アメリカの税金と年金の話
「子育ても一段落したし、そろそろ自分のためにお小遣いくらい稼いでみようかな」
アラフィフ世代のママさんなら、そんな気持ちがふっと湧いてくること、ありませんか?
ちょっとしたランチ代や、自分への小さなご褒美。
“誰にも遠慮しない自分のお金”って、やっぱりうれしいものですよね。
でも同時に、
「もう50代だし、体力が続くかしら」
「新しいこと、ちゃんと覚えられるかな」
「税金とか…ややこしくない?」
そんな不安がよぎるのも自然なことだと思います。
長い間、家族を優先してきたからこそ、
いざ自分のこととなると、少し慎重になってしまいますよね。
でも大丈夫!
仕組みをほんの少し知っておくだけで、
その“お小遣い稼ぎ”は、毎日を明るくするだけでなく、
将来の自分を守る力にもなります。
今日は、働き始めのママが迷いやすい
「税金」と「年金」のポイントを、やさしく整理していきましょう。
1. 「お小遣い」でも申告は必要?

知っておきたい $400 と $600 のルール
例えば、オンラインでコーチングをしたり、
スキルを活かして個人で仕事を請け負う場合、税務上は「自営業(Self-Employment)」として扱われます。
ここで必ず出てくるのが、$400 と $600 という数字です。
$400以上:Self-Employment Taxの申告義務
年間の純利益(収入 − 経費)が $400 を超えると、
Social Security税とMedicare税を含む Self-Employment Tax(合計15.3%)の申告義務が生じます。
※純利益とは、収入から仕事に必要な経費を引いた金額です。
「15%も取られるの?損じゃない?」
正直、そう思いますよね~
でもね、実は会社員も同じ15.3%を払っているんだよ(会社と折半)。
フリーランスの場合、ここで大事&忘れちゃダメなのは「経費」。
経費の一例として、下記があります。
● パソコンや周辺機器、
● セミナーなどに利用する ZoomやCanvaなどのツール代
● スキルアップ講座や書籍代
● 条件を満たすホームオフィス費用
これらを差し引いた“利益”が基準になります。
さらに、Self-Employment Taxの一部は所得控除の対象になります。
確かに手取りは少し減ります。
でもその分、将来の年金記録が積み上がる仕組みでもあるのです。
ちなみに、$400以下だと、どうなるの?
$400未満ならSelf-Employment Taxは申告義務はありません。
(※ただし、他の収入がある場合はCPAなどの専門家に別途確認してね)
$600以上:1099-NECが届く
1社から年間 $600 以上の報酬を受け取ると、
Form 1099-NEC(支払調書)が発行されます。
「少額だから大丈夫かな…」と思いたくなりますが、
支払側はちゃ~んとIRSに報告しています。
後からお手紙が届くほうが、よほどストレスですよね。
“堂々と楽しく働く”ためにも、正しく申告していきましょう。
タックスリターンの時に経費は必ず引いて、申告しよう!
※税務状況はご家庭ごとに異なりますので、最終的な判断はCPAなどの専門家にご確認くださいね。
パートタイム(W-2)の場合:スーパーなどで働く場合はW-2雇用となり、税金は給与から天引きされます。
自営業より手続きはシンプルです。
2. 働き始めると「将来の年金」が育つ

「私が稼ぐくらいの収入じゃ、年金なんて多分関係ないわ」
そう思っていませんか?
実は、月に数百ドルでも、自分名義のSocial Security記録は積み上がります。
年金を受け取るには、生涯で40クレジットが必要です。
1年で最大4クレジットまで獲得できます。
2026年の目安
- $1,890 の純利益 → 1クレジット
(1年間の月額にすると約 $158) - 年間 $7,560 以上 → 4クレジット
(1年間の月約 $630 が目安)
※クレジットは「年間の合計純利益」で判定されます。
正直、1クレジットだけで意味あるの?
正直に言うと、1年だけで年金額が大きく増えるわけではありません。
でも、意味はあるんです。
どんな意味かというと:
● ゼロの年にしない
●受給資格に近づく
● 35年平均計算の一部になる
年金額は35年間の平均所得で計算されます。
もし35年に満たない場合は、足りない年数分は「0」として計算されます。
例えば、少額でも所得があれば、
“0”よりは確実に平均を押し上げることになります。
だから、“小さくても続ける”ことが大切になるんですね。
年金ねぇ、配偶者の年金があるから大丈夫じゃない?
配偶者の年金を受け取れる制度もあります。
ただし、婚姻期間など条件があります。
配偶者年金も有効な制度ですが、自分名義の記録があることは、人生の変化に左右されない安心材料になるんじゃないかなと思います。
自分の人生は自分のもの、私はそう思うので、やっぱり自分名義のものはしっかりと持ちたいと思います。
「自分の土台がある」という感覚は、思っている以上に心強いものなんじゃないでしょうか?
3. 稼いだお金、どう育てる?
「せっかくなら稼いだのなら、少しずつ将来のために」
そんな気持ちが芽生えたら、IRAという制度があります。
IRAとは?Individual Retirement Accountと呼ばれ、個人で作れるリタイアメント用の口座です。
IRA と Roth IRA(50歳からの上乗せできる!)
2026年の拠出上限は $7,000。
でも、50歳以上はキャッチアップと言って、 $8,000まで可能です。
- Traditional IRA:拠出時に節税できる可能性
- Roth IRA:将来引き出すとき非課税(条件あり)
⚠ 投資にはリスクがあります
IRAは投資口座です。
マーケットが下落すれば、評価額が下がる可能性もあります。
もし50代から始める場合は、
リスクを取りすぎないことも大切です。
ご自身の性格や安心できる範囲に合わせて選びましょう。
「減らしたくない」という守り重点の方へ
「投資で増やすより、今あるお金は減らしたくない」
そんな方には、保険を活用した積立という方法もあります。
- IUL(Indexed Universal Life)
市場指数に連動しつつ、下落時は多くの商品では0%がフロアになっています。 - Annuity(年金保険)
将来の受取額を安定させたい方向け。
IULについては、こちらもどうぞ。
Annuity(個人年金)については、こちらもどうぞ。
ただし、保険商品には手数料や長期契約などの特徴もあります。
仕組みを理解したうえで選ぶことが大切です。
まとめ

結局、何から始めればいいの?
まずは申告のルールを知ること。純利益が $400 を超えたら申告が必要で、経費をしっかり引くことが大事。
月約 $630 の利益があれば年金クレジットも満額積める。稼ぎながら、少しずつ自分の将来も育てていけるね!
そして収入が安定してきたら、ただ貯めるだけじゃなくて、IRAなどのリタイアメントアカウントで育てることも考えてみて。
リスクを取りたくない派には、保険を使った積立という選択肢もあるよ。
一歩ずつが大事だと思うな。
「50代だから遅いかも」
「今さら始めても意味あるのかな」
そんな気持ちが出てくることもあるかと思います。
でも、これまで家族を支えてきた時間は、決して空白ではないです!
縁の下の力持ちとして、家族全員が気持ち良くすごせるための努力、家族の健康管理やスケジュール管理など。。。
主婦業って、見えない秘書とも言えるんじゃないでしょうか。
大きく稼ぐ必要はありません。
月に数百ドルからでもOK!
“自分の力で少しだけ動いてみる”
その積み重ねが、未来のあなたを支えてくれるはず。
焦らなくて大丈夫。
50代からでも、ちゃんと間に合います。