アメリカでは、最近Annuity(個人年金)保険の人気が高くなってきています。
聞くところによると、Annuityの初期の商品はあまりよいものがなく、人気はなかったそうです。数年前までは、Annuity商品はお金の伸びがそこまで伸びなかったそうです。今では、様々なプランがあり、お金の伸びもよく、さらに生涯収入をしっかり得ることもでき、Annuity商品の人気が高くなってきています。
日本人には、あまり馴染みがないAnnuity。Annuityとは一体何か、どんな特徴があるのか、メリットやデメリットも合わせて解説します。
Annuity(個人年金)とは?
Annuityとは個人年金保険で、国や企業に頼らず自分で年金を作っていく保険商品です。一般的に、「個人年金」と訳されています。
Annuityを購入すると、保険会社が保険料を元手に運用しお金を増やしていきます。リタイア後に毎年/毎月一定額が、年金として支払われるという仕組みです。
特徴
Annuityの最大の特徴は、元本を超えても死ぬまで生涯お金を受け取るこれることです。また、夫婦でAnnuityを購入した場合、どちらかが亡くなったとしても残された配偶者が、引きつづき生涯収入を受け取れます。他には、Annuityの種類によっては、「元本保証」になり、購入者のリスクは限りなく低い、けれども確実にお金を増やしていける、といった特徴があります。
メリット
- 元本保証
※Variable商品を除く - 大きな金額でも入金ができる
※IRAなどは、一年間に入金できる金額が決まっていますが、Annuityは一括で大きな金額を入金できます - 元本を超えても、死ぬまで生涯収入を得られる
- 夫婦名義で加入した場合、どちらかが亡くなっても残された配偶者はお金を継続して受け取れる
- Annuityは、課税後所得となるため運用利回りは、お金を引き出すまで課税されない
- Annuityは、大学の奨学金(ファイナンシャルエイド)を申請するFAFSAフォームでは「資産」として計上されない
- AnnuityにBeneficiary(保険金受取人)を設定できるので、亡くなっても大切な方へ残せる
※Beneficiaryは、Annuityの受け取り方を選択できる
→一括でDeathBenefitとして受け取る(一番課税される)
→5年間にわたってDeathBenefitを受け取る (お金を受け取る際、課税される)
→Death Benefitとして受け取らず、自分名義のAnnuityとしてロールオーバーをする
デメリット
- お金の引き出しは59歳半以降
- 59歳半までにお金を引き出すと10%のペナルティ
- 早期解約手数料(Surrender Charge サレンダーチャージ)がかかる
- 課税後所得となるため、お金を引き出す際に課税対象となる
Annuityの種類
Annuityは、大きく分けると2つのタイプがあります。
Immediate
Annuityにお金を一括入金してから、リタイア後すぐに年金の受け取りが始まるタイプ
Deferred
お金を積み立て運用して増やし、そのあと受け取りが始まるタイプ
このDeferredタイプには、3つの種類があります。
Fixed (確定金額)
- 元本保証
- 年金の資金に対して一定の固定利回りが適応される
- そのため、契約時には、前もって自分が年金として受け取る金額が分かる
- 契約時に決められた年金額を受け取る
Variable (投資信託の運用成績に連動)
- 年金の資金は、投資信託などによって運用される
- 運用は契約者自身がおこなう
- 投資の側面があるため、経済の影響を受ける
- 元本は保証されていないが、経済状況がよいと高利率が期待できる
Index (株価指数の利回りに連動)
- 本来はFIXED Annuityに属するものなので、元本保証
- 年金の資金はS&P500などのインデックスの実績によって、変動する
- 株式市場が好調のときは、高い利率が期待でき、下がったとしても元本割れする心配はない
最近は、このタイプのAnnuityの人気が高いようです。
まとめ
今回は、リタイアメントAnnuityの最大の魅力は、年金が生涯収入となることです。もしご夫婦名義で加入された場合、どちらかが亡くなっても残された配偶者は継続して年金を受け取れます。また、Annuityという商品を応用することで、資産を多く増やして生涯収入を得る方法もあります。応用方法は、また別の機会に説明しますね!