アメリカ大学受験において、FAFSA(Free Application for Federal Student Aid)は極めて重要です。なぜなら、返済不要な奨学金(給付金)を手に入れるためには、FAFSAへの申し込みが不可欠だからです。これまでの通例では、FAFSAの申請は毎年10月1日から可能でしたが、今年は異なる状況が生じています。
2024~2025年度のFAFSAはリニューアルが行われ、申請開始日が12月に後ろ倒しになりました。先に12月に延期されることは発表されていましたが、具体的なオープン日が不確かで、中旬かもしれないし、もしかすると12月末かもしれないといった曖昧な情報がありました。
しかし、ついに正式な発表があり、「12月31日までにオープンする」との発表がありました。発表によると、12月31日までにオープンするとのことですが、一般的には12月31日にオープンすると受け取られています。
それでは、リニューアルされたFAFSAではどのような変更があるのでしょうか?
FAFSAの主な変更点
- 質問項目の削減: 質問項目が108問から36問に減少。これにより以前よりも手軽に応募が可能に。
- IRSデータベースの自動送信: 前年のFederal Tax情報はIRSデータベースから自動的に送信され、同意しない場合は援助を受けることができない。
- EFCの名称変更: EFC(Expected Family Contribution)がSAI(Student Aid Index)に変更。経済的ニーズの計算は変わらない。
- 祖父母からのギフト: 祖父母からの援助は資産や収入として扱われず、申告不要。これにより援助が多くても奨学金を受ける可能性が向上。
- 複数子供の救済措置の廃止: 同時に大学に在籍する複数の子供がいる場合、EFCにおいて有利だった措置が廃止。
- 離婚・別居家族の申請者変更: 親権を持つ親ではなく、収入が多い方が申請者に。以前は一緒に住んでいる方が申請していたが、変更により収入が多い方が申請を行う。
FAFSAオープン前にすること
(高い確率で)12月31日のオープンのFAFSA。それまでに、できることと言えば、FSA IDの作成でしょうか。生徒とその親、各自のFSA IDが必要になります。
IDの作成は難しくないので、もし作成していないのであれば、時間がある内に作成しておくことをお勧めします。
FSA IDの作成に必要なものは、ソーシャルセキュリティ番号と電話番号(またはメールアドレス)になります。
FSA ID(Federal Student Aid Identification)は、FAFSA(Free Application for Federal Student Aid)やその他のアメリカの教育関連プログラムにアクセスするための個人識別情報です。
FSA IDの作成方法
- オフィシャルウェブサイトへアクセス: FSA IDを作成するには、FSA IDウェブサイトにアクセスします。
- FSA IDの作成を選択: ウェブサイトにアクセスしたら、「Create an FSA ID」ボタンをクリックして、新しいFSA IDを作成するページに進みます。
- 必要事項の入力: ユーザー情報の入力画面が表示されます。ここで、氏名、生年月日、ソーシャルセキュリティ番号、メールアドレスなどの必要事項を入力します。また、セキュリティのために質問と回答を設定します。
- ユーザー名とパスワードの設定: FSA IDのユーザー名(Username)とパスワードを設定します。ユーザー名とパスワードは将来的にアカウントにログインする際に使用されますので、安全で覚えやすいものを選びましょう。
- セキュリティの質問の設定: アカウントのセキュリティを保つために、いくつかのセキュリティ質問と回答を設定します。これにより、アカウントへのアクセスが制限されたり、パスワードのリセットが行えるようになります。
- 同意事項の確認と提出: FSA IDを作成するには、利用規約やプライバシーポリシーなどへの同意が必要です。これらの事項を確認し、同意したら提出ボタンをクリックします。
- 確認メールの受信: 作成が完了すると、登録したメールアドレスに確認メールが送られてきます。メール内のリンクをクリックしてアカウントを有効化すればOK!
まとめ
もうすぐFAFSAがリニューアルされます。リニューアル後は、もしかすると思わぬ不具合が発生する可能性もあります。
FAFSAを申請するのであれば、早めにFSA IDを作成し、申請をしておくことをお勧めします。