息子は現在10年生。先輩ママさんから、「息子が来年デジタルSATを受けるのよね」という話を聞いて、そういえばデジタルSATって何がどう違うのかな?とギモンに思いました
デジタルSATは2024年からスタート、ということは知っていましたが、他は全然気にしていなかったので、今回デジタルSATについて調べてみました!
SATとは
SAT(エスエーティー:学力評価テスト)は、Scholastic Assessment Testの略で、アメリカの大学受験の際に重要なテストです。SATのスコアは大学の入学審査に考慮されていました。SATは、生徒の英語や数学の力を測るために使われます。SATは、英語(読解/ライティング/言語)と数学の2つの科目で構成されており、各セクションは最大800点です。テストスコアは400点から1600点の範囲で表されます。
コロナ前までは、SATのスコアの提出を義務付けていた大学も多かったのですが、現在は「TEST BLIND(テストブラインド)」または「TEST OPTIONAL (テストオプショナル)」といった「テストのスコア」を必ず提出しなくてはいけない大学の方が少なくなっています。
とは言え、コロナ禍では「大学受験の際に、SATテストの結果を考慮しない」と発表していたMIT(マサチューセッツ工科大学)やPurdue University (パデュー大学)などはSAT(またはACT)テストの結果の提出義務を復活させています。
デジタルSAT変更点
テスト方式
従来のSATは紙ベースでしたが、デジタルSATはオンラインSAT試験となります。
オンラインにはなりますが、テスト会場まで行く必要があるのと、事前にデジタルSATを受けるために必要なソフトをセットアップしたデバイスを各自で持ち込む必要があります。会場には、貸出デバイスは置いていないため、各自で用意することになります。
利用できるデバイスは、
● ラップトップ (Windows・MAC)
● iPad (取り外し可能なキーボードも必要)
● 学校から支給されたChromebook (個人のChromebookは不可)
※WIFIを利用するので、WIFIが繋がるデバイスを用意!
もしデバイスが用意できない場合は、College Boardから借りることも可能です!
※College Board(大学進学検定機構)は、アメリカ合衆国の大学入学者選抜試験を運営し、大学進学やキャリアの準備を支援する非営利団体です。この機構は、大学進学に関する多様なプログラムや試験を提供しており、その中にはSAT(大学進学適性試験)やAP(Advanced Placement、進学前教育プログラム)などが含まれています。
用意するデバイスについて
デジタルSAT:Pセットアップ
試験のセクション
デジタルSATでは、Reading とwritingのセクション(モジュール)が統合されます。配点(各セクション最大800点)は変わりませんが、モジュールが2つになりました。
また、テストの問題数が減り、問題の長さも長文よりも短文の傾向になるとのことです。
従来のSAT | 質問数 | デジタルSAT | 質問数 |
Reading | 52問 | Reading & Writing Module 1 | 27問 |
Writing & Language | 44問 | Reading & Writing Module 1 | 27問 |
Math Module 1 *計算機なし | 20問 | Math Module 1 | 22問 |
Math Module 2 | 38問 | Math Module 2 | 22問 |
合計: | 154問 | 合計: | 98問 |
テスト時間の短縮
また、テスト時間も短縮されます。
以前は、3時間のテスト時間でしたが、2時間14分に短縮されます。
テストの形式
デジタルSATは、コンピュータ適応型(adaptive)テストになります。
各セクションの2つ目のモジュールの難易度は、1つ目のモジュールの成績によって決まります。そのため、自分の成績に合わせたテストを受けることができます。
最初のセクションの成績が良ければ、次のセクションの問題は難しくなり、逆に最初のセクションの成績が悪ければ次のセクションの試験問題は簡単になります。
コンピュータ適応型(Adaptive)テストの利点
コンピュータ適応型(Adaptive)テストの目的は、各学生に合わせた試験を提供することで、より正確に知識と能力を測定します。学生のパフォーマンスに基づいて、SATは学生に最適な難易度の問題を提供できます。これにより、SATは学生の実際の能力を反映したスコアを割り当てることができます。現時点では、より高い得点を獲得するには、(簡単な問題の)正解数よりも「難しい」問題に正解することが重要だと言われています。
コンピュータ適応型(Adaptive)テストの欠点
コンピュータ適応型(Adaptive)テストには欠点もあります。学生が自分の試験問題が難しさよりも易しさに変化していることに気づいた場合、自分の試験の成績が良くないと考え、ベストを尽くすよりもパフォーマンスに焦点を合わせるかもしれません。一般的に、次の試験の難易度がどの程度になるか分からないストレスは、全体的な試験の不安を増加させる可能性があります。
数学のテストで計算機が使える
デジタルSATでは、数学の両セクションで「基準を満たす」計算機が使えるようになりました。または、Bluebookアプリを介して利用できるDesmosの組み込み電卓を使用することもできます。どの計算機が基準を満たすのかは、下記のサイトから確認ができます。
ソース:https://satsuite.collegeboard.org/sat/what-to-bring-do/calculator-policy
その他の変更点
● デジタルSATのインターフェースには、時間を把握するための時計が用意されます。これにより、学生が時間を管理しやすくなります。
(この時計を非表示にすることも可能)
● 蛍光ペンや取り消し線、レビュー用のブックマークが利用できる
● 数学の公式が記載されたReferenceシートが利用できる
● テストスコアがより早く入手できるようになる
まとめ
今回はデジタルSATについて調べてみました!思っていた以上に変わっていたと思います。
個人的には、コンピュータ適応型(Adaptive)テストになるのが、SATのスコアにどう影響するか興味あります。
SATのスコア提出は必須ではない大学が増えていますが、デジタルSATは「コンピュータ適応型(Adaptive)」なので将来は変わるかもしれませんね。
ちなみに我が家の場合、SATスコアの提出をしてもしなくても、受ける予定です。
実際に息子が受けたら、報告しますね!